徒然なるままに書き連ねたくなること。2年以上に亘るコロナ禍で、幾度となく感染の波が訪れては去り、今また大きな波が治りつつある中、世間では安堵の感と経済活動を期待する声が盛り上がり始めてはいるけれど…。
昨日は、田舎ゆえ日に2、3本しか走っていない、7時台の朝一番のバスに飛び乗って、先日変更許可申請をしておいた在留カードを取りに、法務局の一階にある入管の窓口まで伺った。
相変わらずの混雑ぶりで、早めに行列に並んだというのに、部屋の中に座って待たされること3時間余りで、「受け取るだけなのにどうしてこんなに…」と、ひとり愚痴をこぼしながらも、いい加減お尻が痛くなったと思いつつ、待ちに待った在留カードを確認して受け取ったのだが、「何時間も立ちんぼで待っている人を考えれば仕方がないか」と、独りよがりな気持ちを反省した。
さて、6月に入り、早朝から事務所の椅子に座っていると、澄み切った青空が見え、どこからともなく聞こえる鳥の囀りを耳にすると、大袈裟だが、体の芯から「生きているんだ」という感触が込み上げてきて、自然と笑顔になっている自分に気がついたりしてしまう。
はるか世界の片隅では、もう2ヶ月以上に亘る酷い戦果に見舞われているウクライナの人々がいるというのに、こうして事務所の中で本を読みながら、キーボードを打ちながら、日々平穏無事に暮らしている自分がいることに、ある種後ろめたいものすら感じながらも、安堵の気持ちを撫で下ろしている。
人間というのは、やはりそういう意味では、どこまでも「自分勝手」な生き物なのかもしれないなと思いながら、テレビで、コロナ禍が一段落してきて、世の中が規制緩和の動きに進んでいるというニュースを目にすると、これまた、「落ち着いてきているとは言いながらも、まだ日々全国で万単位の人たちが罹患していて、一日数十人からの人たちが命を落としているのにな〜そっちには目を向けないのかな〜」と、へそ曲がりな疑問を抱いてしまう自分がいる。
昨夜は、「神の手」という、椎名桔平主演のドラマを見終わったのであるが、「安楽死」というなんとも答えの出ない重いテーマに色々と考えさせられた。
安楽死というのは、簡単に言えば、「もう手の施しようがない重度のがん患者などに、文字どおり、安楽な死を迎えさせてあげようという措置」のことを意味すると思うが、理念としては十分理解できて崇高な理想だというのは誰もが想像できるが、一方で、法治社会においては、その人の命を他人が左右すれば、場合により殺人罪に問われることにもなるから問題なのだ。
大門医師「最後の最後まで諦めずに、人の命を救うことに徹するのが医師の宿命でしょ。安楽死なんてあり得ない。」
金八医師「そうは言っても、目の前でもがき苦しんでいる人間がいるのに、そんな理想論で片付けられるかい。なんとか楽にしてあげたいと思うのが人情ってものじゃないのかい。」
ふたりの医師の言葉のキャッチボールは、その後も熱く続いたが、これは、とても正答が出るものじゃないよな、どっちの言い分にも一理あるし、かといって、仮に、法律ができたからと言って、それで一律に片付くもんでもないだろうしね。
少なくとも、安楽死法(仮称)がない今は、よほど厳格な要件を備えなければ、医師の行為は犯罪となるだろうから、懸命に延命措置を講じるべきというのが筋なのかもしれないけど、人情としては、悲痛に歪む目の前の人間をなんとか楽にしてあげたいという気持ちも尊重できないものかな。
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