職場の上司との関係は、誰しもが難しいものだと感じるところだが、毎日のように喧嘩になって、挙句に解雇通告とは耐えられないよね〜(_ _).。o○
事前に電話があって、「今から、労務関連なんですが、ご相談に伺ってもよろしいですか?」ということだったので、「はい、どうぞ。」ということで、事務所でお待ちしていると、事務所脇の駐車場に入る車の音。
事務所のドアを叩いて入って来た、身支度からして上品な女性の方は、自分が日頃お世話になっている、某町議の奥様だった。
事務所に入るや、「いつも、主人が色々相談を持ちかけまして、お世話になっております。」とおっしゃるので、「いえ、本当にこちらこそお世話になっております。」と即座に返答した。
旦那さんの町議の方には、法務相談のお客様を紹介して頂いたり、色々な企業の社長を紹介して頂いたりと、いつもお世話になりっぱなしだ。
その女性は、相談者の世話役であるらしく、ひとり、ふたりと相談者らしき人物が事務所内に入って来た。
今日は、男女二人いるうちの、男性の方の会社での労働問題に関する相談らしい。
ソファーに全員座って頂いた後に、自分の方から相談内容を把握するために、手短に切り出した。
「どういったご相談でしょうか?」
「実は、会社で、上司との折り合いが悪く、毎日のように喧嘩になっていたのですが、ある日、明日から会社に出てこなくていいからという指示だったので、家に閉じこもっていたら、こんなものが郵送されて来たんです。」
と言って、会社が差し出した郵便物を自分に手渡して、こう言った。
「なんの連絡もないと思っていたら、突然会社から解雇通知書が届いて、どうしたらいいのか分かりません。理由も言われないことに非常に腹が立っています。」
そりゃそうだろうな、理由もなしに会社をクビにされるなんて、自分が当事者だったら、やっぱり、腹が立つもんな、こりゃ問題だよなと思った。
「相談内容はだいたい分かりました。では、これから、もっと会社での出来事を、詳しく具体的に述べてもらえますか?」
と言って、その後、2、3時間に亘って、夕方薄暗くなるまで、彼の主に労働問題について相談を受けた。
具体的な事実を差し支えない範囲で挙げると、まだ、会社に採用されて日が浅い相談者に対して、業務上教育する立場の上司が、何か書類作成をミスしたり、受付でお客さんの案内間違いをしたりすると、「お前みたいな能無しはクビだ。クビ。」と頭ごなしに雷を落とし、それにびく着いた相談者が、驚いて固まったような状態でいると、「お前は、病気持ちか。気持ち悪いな。」と、相談者の人権をもろに侵害するような暴言を吐くのだという。
さらには、些細なことにいちゃもんをつけ、例えば、たまたま相談者の足が上司のゴミ箱に当たった際には、「わざと蹴ったな。謝れ。ここに膝をついて謝れ。」と、言われた上、別室に呼ばれて、長時間お説教を受けたのだという。
これが会社で起きる事実かと耳を疑ったが、もうこうなると企業倫理も気にはなるし、いくら相談者と上司との相性が合わないとしても、深刻な労働問題としての上司からのパワハラだろう。
確かに、会社でのパワハラは、なかなか解決できない重要課題だろうが、それが原因で、相談者のように意に沿わない退職に追いやられたりするのは、法務問題に携わる者としては見過ごせないので、まさに身近な相談役として、会社の就業規則のことやら、解雇する際の管理上の手続きなどについて説明した。
本件の場合には、問題の根が深そうなので、第一に相談を受ける者として、自分が概括的なことは言ったつもりだが、後は、提携の弁護士に事情を説明して引き継ぐことにした。
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